株式会社常磐ボーリング

推進工法

推進工法について

推進工事の概念
Concept

生活には当たり前のインフラストラクチャー

私たちが日々生活する中で、欠かせないものの一つにインフラ(インフラストラクチャー)と呼ばれる社会生活基盤があります。道路や鉄道などの公共交通網。また電気やガス、水道といったライフラインなどです。近年は通信環境も目まぐるしく発展しており、通信設備もインフラと呼ばれるようになりました。インフラとはそういった、私たちにとっての「当たり前」を提供してくれている設備や仕組みのことです。

私たちの生活の大部分はインフラがきちんと整備されている事によって成り立っていますが、インフラの整備は当然ながら自動的に行われるものではなく、それに従事する作業者や技術者、職人さんたちがいるのです。彼らはそれぞれが得意な分野を持ち、必要とされる部分でその知識や技術を駆使しています。それらが長い間積み重ねられてきたことで、私たちが暮らす街は築き上げられました。

インフラ整備事業に深く関わる推進工事

そんな数多くのインフラに関わる技術の一つに推進工事と呼ばれる分野があります。推進工事は下水道工事に多く用いられる工事であり、それ以外にも電線工事やガス工事にも採用されているインフラ整備事業に深く関わる工事の一つです。私たちは普段目にすることはあまりありませんが、道路下などの地中には様々なインフラ設備が埋まっており、それは下水道管やガス管、電線管など無くては困るものばかりです。

通常、地中にそのようなパイプを埋める場合は地上から重機で管路を掘り、そこにパイプを設置して埋め戻すことで工事は完了しますが、中には地上からの工事が難しい場合も存在します。地上からの距離が深い位置へ埋設しなければならない場合。または河川の下や通行止めに莫大な労力を要する大きな道路や、鉄道の下などにパイプを通したい場合などです。地上からの工事が必ずしも不可能というわけではありませんが、工事完了までに多くの費用と時間がかかってしまいますし、本当に地上からでは不可能という場合もあります。そのようなときに推進工事での工事を行うのです。
高層ビル街 電車と線路 交差点

推進工事でできること
It can be

推進工事は専門用語で「非開削工法」と呼ばれるものに分類されます。非開削工法とは地面を掘り起こさずに行える工法のことで、この非開削工法に属する推進工事は地下からの工事で目的とするパイプを敷設することができます。立坑(たてこう)と呼ばれる穴を二箇所掘り、片方の立坑にマシンを降ろして、パイプを地中へ押し込んで行くというやり方です。そうすることで地上に影響を与えず二箇所の立坑をパイプで繋ぐことが可能となります。建設土木工事の中でも特殊な分類に入る推進工事ですが、この工法を用いることで得られるメリットはいくつもあります。

まず既存の構造物や道路交通への影響を小さくして工事をすすめることができるという点です。主要都市をはじめ、地方でも建物や鉄道、道路が密集しており地上からの工事が難しい場所は多く存在します。また線路の下も同様で、電車が止まることは多くの人に影響が及んでしまうため、線路に対しての影響は可能な限り最小限に抑えることが求められます。そのような状況下において推進工事は大きな活躍をみせるのです。

また、地上からの工事では完成が難しい土質に対して、柔軟な対応ができることもメリットの一つです。例えば大きな石が点在するような土質や水辺近くで地下水が多く湧いてしまうような土質などです。地上から大きな石を取り除くためには、必要以上に地面を掘らなければなりませんし、地下水が多い場合はそれを止める作業と手間が必要になってきます。
ですが推進工事は、そのような土質部分を避けて目的の工事をすすめることが可能です。
立坑のCG
立坑を作り地中を掘り進んでいくので交通や電車への影響を少なくすることが可能! Point1
石が点在する土質や、地下水が湧いてしまうような土質でも柔軟に対応できる! Point2

こんな場所で使われています
Places used

地球11周分の下水管のある国

私たちの街ではマンホールの蓋をよく見かけます。
実はマンホール内部の管は自治体の下水処理施設まで繋がっており、街全体へ網目状に広がっています。日本全体の下水管延長は約45万kmで地球11周分の下水管がこの日本の地下に埋められているのです。
近年では浸水被害が日本各地で発生している為、雨水排出用の管路を下水道に接続して浸水対策を行う自治体が増えています。従って行政から発注される雨水管工事は増加傾向であり、推進工事も多く携わっています。
また下水や雨水菅だけではなく、電線も同じように地中化が進んできています。
CG写真

近年、都市部を中心に電線の地中化が進んでいる理由

Reason
1
日本を災害に強い国にするため。
電線地中化(無電柱化)の被災率は、架空電線よりも低い。
Reason
2
地中化をすることにより美しい街並みを作ることが出来る。
Reason
3
ヨーロッパ・アジアの中でも日本は地中化普及率が低い。 最近では、東京都知事の公約として電線地中化を掲げています。
この先推進工事が必要とされる工事分野の1つと予想されます。
いわき市小名浜では電線が地中に埋まっています。
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